【ゼミ】発表レジュメ完成

たった今、Expoようの発表レジュメ1枚目が完成。これは、デジタルアーカイブと研究の問題意識を簡単に説明するためのレジュメ。今まで研究していたことを、2分間でプレゼンするようにまとめるのは至難の業だった...けど、これで残りの8分間を有意義に使えそう。明日はPSリーグなのにこんな深夜まで何をしいえるのやら。以下、レジュメ内容公開。

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■1 デジタルアーカイブとは
  デジタルアーカイブとは,「有形・無形の文化資産をデジタル情報の形で記録し,その情報をデータベース化して保管し,随時閲覧・鑑賞,情報ネットワークを利用して情報発信」[1]する活動である。
  
■2 デジタルアーカイブの目的
①デジタル化された情報が半永久的に劣化しないという特質に基づいた「文化資産の継承」である。[2]
②デジタル化することで,大量の資産に対する迅速な検索や閲覧を実現し,またインターネットを介して全世界の利用者にデータを公開するという「アクセシビリティの向上」である。[2]

■3 近年に見られるデジタルアーカイブの新たな目的
上記のような2つの目的のもとに日本のデジタルアーカイブ事業も進展しているが、近年のデジタル化技術、インターネット技術の向上により、デジタルアーカイブが「再創造の場」としての役割を担い始めている。

■4 文化経済という観点から見たときの再創造の重要性
デジタルアーカイブに蓄積されたコンテンツをただ単に、保存、蓄積、公開するだけではなく、様々な人たちが、様々な視点からコンテンツを捉え直し、その人独自の要素を付与し新たなコンテンツを生み出すことで、文化が広がりを見せながらも奥行きを持ち、文化の伝承、地域振興、国家戦略に大きな影響をもたらします。
(伽藍とバザールにみる再創造性 Linux)

■5 再創造と対極に位置する権利保護
デジタルアーカイブ化された貴重な文化財をコンテンツとして利活用することを具体的に考えた場合、最大の政策課題が著作権、所有権などの権利問題」[4]とあるように、コンテンツの再創造という裏側には、必ず権利という問題が発生する。

■6 参考文献
[1]デジタルアーカイブ推進協議会:http://www.jdaa.gr.jp/prj/prj.htm
[2]稲葉光行,平林幹雄:デジタルアーカイブによるオンラインコミュニティの形成と知的共創,「アートリサーチセンター創刊号」立命館大学アートリサーチセンター,pp111-126[2001]
[3]エリック・スティーブン レイモンド:伽藍とバザールオープンソース・ソフトLinuxマニフェスト,光芒社,[1999]
[4]細井浩一:デジタルアーカイブの社会的利活用とその政策的課題について〜GAP(ゲームアーカイブプロジェクト)〜の活動から,「政策科学」6-2,[1999]